■日本人の生活の知恵と・たたみ
日本人の《生活の知恵》といわれる畳が生まれたのは、いまから1300年ほど前。
奈良時代の古事記に八重畳などの敷物がしばしば登場し、中国の隋書東夷伝には日本で縁を付けた畳が用いられていた事が記録されていますが、今日でいう厚みのある畳が生まれたのは平安時代。
王朝貴族が贅を尽くして設えた豊かさの調度具でした。
平安時代の建造物は、風通しのよい寝殿造り。そこには、壁がなく、衣服を収める塗り籠(ぬりごめ)があるだけ。ユカは板張り仕上げ。そこに畳を置き、もてなしの場や催しの場を自在につくり、歌合・聞香・立花などを愉しみ、つきあいともてなしの華やかな王朝社会を繰り広げたものです。
源氏物語絵巻には、ゆったりした衣服で自由にくつろぐ姿がみられ、畳が座具・寝具を兼ね備えた快適なものであったことが伺われます。 |

源氏物語絵巻 宿木一薫24歳の秋、
帝は女二ノ宮を贈り物にして、薫に碁の
相手をさせる。いずれも人物の下の板張りのユカに畳が置かれ、座具・寝具を兼ねそろえた特別しつらえの調度具だったことを伺わせている。 |
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